アメリカンクルーエル刺繍について

アメリカへ渡った初期の開拓移民達は、彼らの頭の中にあったすばらしい刺繍の知識を活用し、 簡単なステッチや、鮮明なウールのわずかな(かせ)で、素朴な手織布地を如何に変化させ、部屋に潤いを与えるか、様々な工夫を凝らしました。 そして鮮やかなイスのシートや色彩豊かなベッドハンギングス、または部屋中の雰囲気を明るくするためのカーテンなどを作りあげました。 彼らは慣れ親しんだデザインやモチーフを頭に描いたのと同時に、新地での大きな環境の違いにも気づいて、今までのCrewelとは違った自由な精神に富んだ 素朴で温かみのある刺繍を作り上げていきました。

18世紀に栄えた刺繍ですが、イギリスのCrewelに比べ資料が少ないのが、非常に残念なことです。

ステッチはルーマニアンステッチを多く使っており、このステッチの特徴は、早く刺せるのと同時に貴重なウールを無駄にしないと言う利点があることです。 1つの作品に6種類ぐらいのステッチしか使われていませんが、グラデーションのある刺繍用毛糸の美しさが作品を際立たせてくれます。